1日に発足した三菱東京UFJ銀行は2日、昨年末からのシステム統合作業をほぼ終え、営業初日の4日から新システムを稼働させる方針を確認した。全国の支店で取引システムや約9000台の現金自動出入機(ATM)の作動状況などを点検し、問題ないと判断した。3日も最終確認を行い、4日朝からの営業開始に備える。
国内の有人店舗672カ所でも看板の掛け替えや店内の表示変更などをほぼ終え、海外の支店でも作業が進む。「確認作業はいまのところ順調」(広報部)としており、予定通り4日午前7時から、ATMなどのオンラインサービスを稼働させる見通しだ。
営業初日にかかるシステムへの負担を分散し、障害の危険性を少なくするため、一部のシステム統合は昨年12月上旬から前倒しで実施している。通帳記入や預け入れなどは、すでに合併相手先の旧店舗で相互にできるようになっている。
ただ前倒し稼働では、極めてまれながら、ATMの操作途中に画面上の入力ボタンが消えたり、通帳記入に失敗したりする障害が起きた。「人間のやることだから、システム統合にはリスクが必ず残る」(三菱東京UFJ幹部)といわれ、営業開始に向け緊張感も高まっている。